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コラム

知っておきたい。
大豆ミートが環境にやさしい選択肢だと言われる理由(後編)

2021.12.24

大豆を主な原料としている「大豆ミート」には、さまざまな魅力があります。1つはベジタリアンやヴィーガンの人が選びやすい食材であるという側面。1つは、お肉と比べて脂質やコレステロールがコントロールしやすいといった健康面における代替食としての側面。そしてもう1つが、環境に配慮した選択肢である、という側面です。
ではなぜ、大豆ミートが環境にやさしい選択肢だと言われるか。今回はその理由を探ってみたいと思います。

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私たちの1食1食が
世界の森林減少に影響を与える?

現在、私たちの生活には当たり前のようにお肉が溢れています。スーパーでもレストランでも、牛肉、豚肉、鶏肉など、あなたの好みで部位や産地まで選べる環境と言っても過言ではないでしょう。多くの人にとって食肉は、たんぱく質などの栄養素を摂取するには欠かせない食材のひとつです。

一方で世界的に見ると、森林伐採が加速している原因のひとつに、家畜飼育の土地を開拓が入っているという事実はご存知でしょうか? 毎年330万ヘクタール減少しており(2010年から2015年までの平均の純変化)、とくにブラジルやインドネシア、ミャンマーなどアマゾン地帯での森林減少が顕著だそうです*。

ブラジルの森林減少においては、加速した工業型畜産と家畜の飼料を確保するためのプランテーションが大きく影響を及ぼしていると言われています。今後は大豆などを家畜の飼料としてではなく、大豆ミートなどのプラントベース食材に転換していくことで、食肉に代わるたんぱく源としていくことも大切な選択肢なのかもしれません。世界的にプラントベース食材が注目されているのには、そんな背景もあるのでしょう。

  • * 参照:環境省「世界の森林を守るために」
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ストックしやすい
「大豆ミート」の魅力

農林水産省によれば*、日本の食品廃棄物等は年間2,531万トンにものぼり、そのなかでも、本来食べられるのに捨てられる食品「食品ロス(フードロス)」の量は、年間600万トンにもなります(平成30年度推計値)。

日本人ひとりあたりの食品ロス量で換算すると1年で約47kgになり、これは毎日お茶碗1杯分のごはんを捨てているのと同じ量になってしまうそうです。

お肉にも匹敵する良質なたんぱく質として注目される「大豆ミート」は、その販売方法にはよるものの、お肉に比べて消費期限も長く、長期保存がきくタイプが多いのも特徴的です。

乾燥タイプであれば、その日の調理に必要な分だけ湯もどしをして、無駄なくお肉のように使っていくこともできます。精肉を買ってきたものの、つい冷凍するのを忘れて消費期限がすぎてしまい、泣く泣く廃棄したという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

このように、食品ロス(フードロス)を少しでも減らしていくという観点からも、保存がきくたんぱく質食材の新たな選択肢として「大豆ミート」が注目されているのです。

  • * 参照:農林水産省「食品ロスとは」
コラム 大豆ミート 環境問題 まめ知識

※当サイトでの『大豆ミート』とは、「大豆肉」「大豆たんぱく」「ソイミート」「ベジミート」など、大豆からたんぱく質を取り出し、繊維状にしてお肉のように加工した食品を指しています。